2025/1/9(木)

本当に体調が悪い。


「アクアリウムは踊らない」をプレイした。イルカのアイドルが出てくるあたりまで。

Ibライクという前評判の通りちょっと似ているところがあるが、結構なボリュームがある。マップの大きさも謎解きの分量も恐らく数倍はあり、作りこみが素晴らしい。がそれはそれとして、ちょっと個人的にやや肌に合わない部分が多い…!

文字化けを異界の言語の演出として使うやつはあまり素直には享受できなかった。エンジニアの性分のせいだ。文字化けホラーしかり貞子しかり催眠アプリしかり、技術ファンタジーみたいな類を純真な心で見れないのは技術者の欠点だ。なお、少しずつ文字化けが晴れていくあたりは多分主人公が異界に染まっている演出?なのかと思っている。まだクリアしていないので断言できないが。

Ibと比べると演出の在り方が結構違う。一枚絵による演出が結構多く、また主人公が普通に喋る。知ってるゲームだとのびハザに近いものがある(もう少し良い例えは無かったのか?)。

世界観もグラフィックもかなり好きだし演出もこういうものとして好きなのだが、いかんせんセリフ回しが洒落臭いというか、命が懸かっている状況の割に血の通った緊張感が今一つ欠けて感じてしまった。これは本当に好みの問題だと思うのだが、ホラーなら意味の薄そうなイジリ合いみたいなシーンはオミットして欲しかった。良く知りもしない相手にズケズケと失礼を言えるのはそれで命まで取られることはない状況だからだと思っている。あとは主人公がプレイヤーよりも世界の何かを深く感じ取っている節があるので、そこがちょっと感情移入しづらいポイント。状況に置かれた主人公に感情移入するというよりはキャラを第三者目線で楽しむ方向に比重が寄っている感じがする。

謎解きも正直あんまり好きな方向性のやつではない。言葉遊び的な類が比較的多い。単に苦手というのもあるが、言語に依存する謎解き自体がちょっと…という気持ちが大きいのである。これも個人的な趣向だ。ただ、このタイプの謎解きをやることがないため新鮮という部分はある。

ちょっと個人的に合わない部分も並べたが、世界観とそれを支えるグラフィックの魅力がべらぼうに強いのでそれだけで全体を引っ張っていくくらいの力がある。良ゲーなことは間違いない。

…やっぱなんかなあ、作中のセリフ回しも作者のSNSも、不快ではないんだけどキャラ性が強くて洒落臭くてホラーの雰囲気のそれでありきれてないっていうか…RiJでほんのり感じた内輪臭が補強されてしまったというか…

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