ローゼンメイデンの最終巻が届いたので、復習としてそこまでの巻を読み直している。
人形と主人の「契約」周りの仕組みをあんまり読み込めていなかったのだが、ちゃんと読むと一貫して主人の人間は「媒介」「媒体」と呼ばれていた。「アンテナのようなもの」とも。どうやら字面からすると単純に主人が人形にエネルギーを与えるようなイメージではなく、どこかしらに元々エネルギーがあって、人形はそれを主人を介して受け取るようなイメージのようだ。このエネルギー源の正体は5巻の描写からすると「無意識の海」らしい。人々の集合的無意識みたいなんがただのアクセス可能な情報ではなくエネルギーとして使えるというのは少し珍奇な設定に思える。
真紅vs雛苺戦での巴はかなり特異な現象が起きていた。人形が力を使いすぎると媒介は指輪に取り込まれ人形と一体化してしまうらしい。定格超えで焼け付くみたいなイメージなんだろうか。なんにせよ「主人が人形に与えるエネルギーを使い尽くして死ぬ」ではなく「媒体としての力を使い尽くして取り込まれる」なあたり、主人は直接的なエネルギー源ではないというルールは一貫している。その結果が指輪に取り込まれることなのはよく分からないが。恐らく指輪は人形の一部であり、なおかつ主人とも半ば一体化して仲立ちする存在なのだ。無意識の海→主人→指輪→人形
という伝達経路の中で指輪が境界を制御している働きをしている。で指輪がオーバーヒートすると境界が曖昧になり、主人と人形は一体化してしまう、みたいな理屈なのだろう。
巴を想って契約解除した雛苺が「指輪を失った」のは気になる。指輪は人形の意思でも無傷では外せないのだろうか?だとしたら歴代の主人は一体どうなったのだ?故・コリンヌ氏は描写からして大往生しているが、指輪を生涯付けっぱなしだったのだろうか?死んだあとの指輪はどこに?
契約した人間が媒介となることで無意識の海から得るエネルギーと、人間がゼンマイを巻いて人形に与えるエネルギーは何か質的に別のものなのかも気になる。もし契約だけで良いのなら契約後の人形たちがゼンマイを巻いてもらう必要はないように思われる。実際は「時々巻いている」とされているし、最初の真紅vs水銀燈戦の後で真紅がゼンマイを巻かれるまで眠っている描写がある。この時点で契約はしているので契約だけでは不十分であることが分かる。またゼンマイだけで良いのであれば契約も主人も必要ないはずだ。明確な根拠はないが、人形の身体を直接的に動かすのがゼンマイの力で、各自の特殊能力をフルに発揮するのが契約の力と考えると劇中の描写とあまり矛盾しないし比喩としてもぴったりくる気がする。ややこしいが。
結菱老人と蒼星石の話だけ本当によくわかんないな…なんで記憶が揺さぶられたのかも、なんで蒼星石が敗北してローザミスティカを出すことになったのかもよく分からない。読解力不足か。結菱老人の「自分の幻影」を断ち切って、その影響が契約した蒼星石に現れたようなのだが、爺さんは死んでないのに蒼星石はぶっ倒れているので納得がいかん。
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