そろそろ履修しておきたいなという了見になり、村田版ワンパンマンを一日かけて一気に読んだ。こういう一気読みはたまにやっているのだが、ついつい飯もあまり食べずにやってしまうので、なんか思い立ったその時に特に手間をかけずに食べられてしかも保存がきくようなものを部屋に常備したい。
正直なところ村田版の絵柄は女体の主張が激しくて(自分はワンパンマンにそういうのを求めていない…)残念ながら個人的にはあまり好みではないのだが、原作に比べると記号より写実に近い絵柄なので戦闘中の状況や構図が見やすくてそういう面では良さがある。その辺の違いとストーリーの差分を味わって読んだ。
「カミ」とブラストまわりの設定がかなり開陳されててその辺がかなり読んだ甲斐があった。原作と設定は共有しているんだろうか?ガロウ戦での「聞こえている…」の意味もようやく分かってすっきりした。
ボロス戦で月まで飛んでったり、サイコスやムカデがクソでかかったり、ガロウ戦で木星の衛星まで飛んでったり時空が歪んだりするぶっとびっぷりはかなり原作と違う味になってるなーと思った。別の作品で言うとピーチボーイリバーサイドの鬼神以上のレベルの戦いと似た味を感じる。好み分かれそうだな~と思うし、自分はちょっと好かない。なんかどんなアホみたいな規模の戦いが起きても惑星規模の破壊というのはなく地域レベルで収まるし、概念とか時空みたいなものは関わらずひたすら(少なくとも表面的には)物理のみで勝敗が決まる世界観なのがワンパンマンと思っていたので、そんな地球がヤバそうな存在がバンバン出てくるのかよ!ってなった。原作だとボロスが「惑星を破壊しうる攻撃を持つ」+「サイタマに強いと言われる」+「地球がヤバいという予言が直前にあった」というのが揃ってて、こいつだけ規格外のレベルなんだなという読みが出来るが、村田版だと結局「地球がヤバい」は何に対応しているのか分からん。
サイタマがガロウ戦で成長したり時間を戻されたりするのもなんかなーだった。サイタマはハゲた後は永遠に成長せず永遠に最強という立ち位置と認識していたので、成長が明言されたところでマジ!?ってなった。あと単純に物理で強くそれによって何者からも干渉を受けないと思っていたので、記憶が外的な能力によって飛ぶみたいなのがあるんだというのもマジ!?ってなった。キングからも説教聞くし、ジェノス死んでキレるし、村田版サイタマぜんぜん干渉不可存在じゃないじゃん!というのが率直な感想。いや、原作サイタマもジェノス死んだらまあまあ静かに怒りそうだなという感じはするが、シリアスな場面に出くわして冷静さを欠くとかそういう感じのキャラではなくなかったっけ…
ガロウは原作と違って「本当は小さいころの自分を救いたかった」というのはかなり分かりやすくなっていると思う。と同時に、当初「絶対的な恐怖の存在になる」ということを目指していたのはだいぶ分かりにくくなっているような気がしている。口が悪いが、原作を読んでいなかったら訳が分からなかったまであると思った。金属バットと共闘するし、そりゃ周りも「何がしてえんだお前」ともなるよ。逆にサイタマの「え~と、お前はなんなのかな?」の意味はかなり判りやすくなったし、「何がやりたいのか訳わからんし自分でも分かってなかったやつ」というキャラコンセプトはむしろより明確に実現されたのかもしれない。原作だと本当にやりたかったことに関する伏線は子供をキリサキングから助けるくらいしかないし、別にあの子供だけが守りたいものとして特別だった訳ではないということの説明としてムカデ仙人を出したと考えるとわりと納得できる。いやでも「カミ」によるガロウの意思への干渉がノイズすぎる。
CEFの研究を少しすすめた。あるURLに対する応答を表す抽象クラスとしてCefResourceHandlerというのがあり、これとこれのファクトリを担うCefSchemeHandlerFactoryを定義して登録してやることによって新たなスキームが定義できるようだ。
当然のことながらこちら側で定義してやらなくても一般的なhttp://やfile://などはアクセスできるはずなので、それらの応答を表すためのCefResourceHandler継承クラスがどこかにあるはずだと思ったのだが、どうやらCefStreamResourceHandlerのみで表されているようだ。こいつはコンストラクタにCefStreamReaderを渡せばそのストリームを以て応答を表せる模様。しかしこいつのファクトリとして働いているのはCefSchemeHandlerFactoryではなく、CefResourceManager::Providerを継承しているクラス群のようだ。このへんがよく分からない。
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