昨日、2回目のワクチンを打ったので副反応で寝込んでいた。
接種後2時間くらい: かすかにだるい
接種後8時間くらい: 頭痛、体が火照る、体温38.3
接種後20時間くらい: 頭痛、体が火照る、体温39.4
接種後26時間くらい: 頭痛が引いてくる、体温38.1
接種後28時間くらい: さらに回復、まだわずかに頭痛、まだ少しぼーっとする、体温37.2
腰や指関節の痛みも軽くあった。これも副反応であり得ることだという風にどこかで聞いた。
体が火照って暑いが冷やすのもいかんだろうということで布団を被っていたのだが、途中でどうも耐えきれなくなって薄着になっていた。医者的には何が正解なのだろうか。
ところで1回目接種の時は注射した左腕の痛みがかなり強かったのだが、今回はむしろ腕の痛みが弱く全身症状が強かった。腕の痛みと全身症状を比較してというわけでもなく、明らかに今回の方が腕の痛みは弱かった。不思議なものだ。
変身物語を読み終えた。長かったー。
ガラテイアとアキス ポリュペモス
キュクロプス(サイクロプス)って固有名詞じゃなかったのか。ポリュペモスって聞き覚えない名前だな。
グラウコス~スキュラとキルケ
お手本のような三角関係。スキュラとばっちりすぎる。
なんか変身物語に出てくる話でA→B→Cみたいな三角関係って割と珍しいかも。まず愛し合ってる二人がいて、別の一人がその一方に惚れててろくでもないことになる話が多いイメージ。(A↔B←Cみたいな?)「ガラテイアとアキス ポリュペモス」の段もそうだし。
ケルコプスたちと「猿ヶ島」
女王ディドってダンテの「神曲」で出てきたような?うろ覚え。
猿の容姿、そこまで悪く言わなくていいじゃん…
「猿ヶ島」って原語だとなんなんだろ。
巫女シビュラ
片想いでなくとも選択を間違えるとこうなるんだな。悲しい。
八百比丘尼といい、長生きした女性は巫女的なものになるのだろうか。
アカイメニデスとポリュペモス
オデュッセウスがサイクロプスを退治したというのは知っていたけど後日譚という感じか。
退治ってなんかもっとこう、首を斬るくらいのを想像していたんだが、目を潰してすたこら逃げた感じなのか。えー…
余裕なかったのかもしれんが、仲間置き去りは英雄としてどうなのよ。
マカレウス オデュッセウス キルケ
「スキュラとキルケ」の段でわかっちゃあいたけどキルケこいつ、大分やべーやつだな?
そしてなんかさらっとキルケとオデュッセウスで結ばれているんだが…
ピクスとカネンス
キルケ…いい加減にしてくれ…
ディオメデスの仲間たち
当たり前のように女一人のために戦争始めるのやめろ。
野生オリーブ
地中海文化圏でかなり食われているはずのオリーブをそんな悪い扱いにしていいんか?と思ったけど、そうか、「野生」オリーブか。実際野生のオリーブと畑のオリーブだとだいぶ味が違ったりするのかな?
妖精(ニンフ)たちに変わったトロイアの船団
おっ艦これか?
アルデア
「戦いをやめるのを恥じる気持ちからのみ戦っていた」、この辺でもう感覚が違うな。戦いは恐ろしい、というのは時代によらず同じだとは思うけど、そこから一歩進んで「無意味な戦いをするのが恥」みたいな価値観は近世だったりする?
アイネイアスの神化
他の段でも何回か出てるけど、人間が神になるときに「死ぬべき部分が死ぬ」というのはなんなのだろうな。
肉体的な部分は大地に還って(=死んで)、魂は天界に上って神になる、といったモチーフなのだろうか。二者が合わさっているのが人間であり後者だけなのが神であり、人が神になるときには分離の過程がある的な。
「国つ神」は原語だと何になるんだろう。「猿ヶ島」とか「外つ国(とつくに)」とかもそうだけど、この訳者さんの訳はちょいちょい古事記に出てきそうな大和言葉っぽい訳し方をしてくるんだよな。
ポモナとウェルトゥムヌス~イピスとアナクサレテ
惚れたから口説きにいくのはいいと思うけど、変身物語に出てくる男ってなんでこう、「俺と付き合わないとひどいことになるぞ」みたいな脅すような文言をくっつけるかな…
いつもみたいにバッドエンドかと思ったけど意外と成就エンドだった。
女に変装して意中の女性の姿を見に行くのって平安あたりの日本文学でもあったような。(追記: 堤中納言物語の「虫めづる姫君」を思い出していたっぽい)
タルペイア ロムルス~ロムルスと妻ヘルシリア
若干忘れかけてたけどこれ古代ギリシャじゃなくて古代ローマの文学なんだよな。だからロムルスとか出てくる。
ピュタゴラスの教え
な、な、長え~~~!文庫本で20p分くらいあったんだけど…
なんとなくピュタゴラスって何した人かそれなり伝わってるからそこまで超古代の人じゃないイメージがあったけど、古代ギリシャの人だから古代ローマのオイディウスにとっても余裕で数百年前の人間なんだよな。
ピタゴラスって菜食主義者だったりしたっけ?初めて聞いた。実はオウィディウスの創作だったりしないだろうな。
「万物は流転する」という一連の主張は方丈記の冒頭っぽくもあるな。蝋の例えとか、色々例示して説いてるけど、「ゆく川の流れは絶えずしてしかも元の水にあらず~」とばっちり同じこと言ってるよねこれ。そっから菜食主義に繋げるのはうん?という感じだが…
説明に用いている様々な例はまあ非科学的なものも相当多い(古代の作品だし詩人の言葉だしそれはそう)が、地震と火山の話とかは若干ビビった。当時現代みたいな地学なんてないだろうに。
黄金時代から鉄の時代とか、かなーり最初の方で出てきた話を最後の方で持ち出すのアツイ。オタクが好きなやつ。
変転の話に乗ってアテナイだのテーバイだの古代の滅亡・衰退した国に言及するのはいいとして、「そして今、新たにローマが興隆しようとしている」と繋げるのは危うくないか。ローマを称える意図なんだろうが「そしてそのローマもいつか滅びる」に結びつかない方が無理があると思う。
アスクレピオス
杖に蛇の元ネタキタコレ。
カエサルの神化とアウグストゥス
「このアウグストゥスが人間の子であってはおかしいということから、カエサルは神とならねばならなかった」でさすがに吹いた。そんなしょーもない要求で神になるのか。いやまあ他の功績も含めてなんだろうけど。
最後の最後で同時代の人物に接続するの面白いなあ。単に昔からの慣習で神話を語ってる訳ではなく、現在進行形でこういう神話の物語に生きているのだという精神性を感じる。今はもうギリシア・ローマ神話を真面目に信仰している人なんてまずいないけど、当時は実際それを信仰していたんだなあと。
同時代の統治者を神扱いするの、現代日本の感覚的には変な感じかな(総理大臣を神扱いするような人間いないだろ)と最初思ったけど、「Q.神を信じますか? A.ネットで見た」みたいなノリはあるから案外そっち方面でいけば理解できる感覚なのかもしれない。
上下巻でハチャメチャに分量あった作品だけど、なかなかに楽しめた。西洋のノリの源流の一つを無事読破出来たのでかなり満足感と達成感がある。
ギリシャ神話ベースが多いけど基本的には神の名前はローマ神話の名前であること、ローマ神話特有の要素も(主に最後の方で)多いこと、オウィディウスの創作も混じっていることから、ギリシャ神話そのものを学ぶには不足な気はするが、とりあえず面白く読める入門書としてはかなり良いと思う。(入門書というには厚い気はするが…)これを読んだ上でならアポロドーロスのギリシア神話とかも頭に入りやすかったりするだろうか。
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