母がドラマを見るので自分もちょっと見ていた。自分は実写ドラマというものをあまり見ないのだが食わず嫌いに近く、見てみるとあんがいストーリーも面白くて見てしまったりする。が、自分はどうも最近のドラマでたびたび出てくる漫画・アニメのキャラ的な文法だけは苦手だ。二次元の世界に出てくるのはいいのだが、実写になるとダメだ。

自分はシン・ゴジラが好きなのだが、それに出てくるパタースンも苦手だ。好きなものの一部ですら苦手なのだからしようがない。

実写作品にしても漫画・アニメ作品にしてもその物語はフィクション、虚構であるという点については同レベルのはずなのだが、同じ文法が登場して違う受け取り方をするということはやはりどこか違うレベルの虚構として受け取っている気がする。

実写ドラマの世界をアニメ・漫画と同じ地平の虚構として自然に見られるとしたら、そこから見えるのはどういう世界なのだろう。

現実と二次元の区別がついていない、とオタクを糾弾する者ほど実はそっちの方が現実と虚構の区別がついていないとする論があるが、意外とメジャーストリームの文化の方が二者の境界が曖昧だったりするのだろうか。思えば自分は現実の人間に対して「この人はそういうキャラ」という概念を持ち込むのにも嫌悪感があった。

そう考えると、自分は(主流文化圏に比して)リアルとバーチャルの区別が付きすぎたオタクの側なのだろうか。